【映画の感想】久々に観た『グリーンブック』が想像以上に良かった!(視聴に問題ない範囲のネタバレあり)

最近久々に『グリーンブック』観ました。

2019年に劇場で観たとき、めっちゃよかった!って思ったんですが、今回改めてみて、やっぱりすんごいいい映画だなって思いました。

なんていうか、感動するんだけど、泣かせようって話じゃないんですよね。じわじわ低温火傷みたいな感じ。観るたびに新しい発見があるというか。

話としてはとてもシンプルでわかりやすい。

舞台は1960年代のアメリカ。

主な登場人物は、黒人ピアニストとして既に名を知られた、ドン・シャーリーと、イタリア系アメリカ人の用心棒兼運転手トニーが、特に人種差別が激しいアメリカのディープサウスをツアーで回る話。

シャーリーは素晴らしい音楽家で学位も取ってる教養人。ただ、一見成功者でありながら、自身のマイノリティーとしての立場や複雑なアイデンティティゆえに孤独を抱えている。

一方、イタリア系白人のトニーは、気の短い低賃金労働者で、ナイトクラブの用心棒をしていたものの、トラブルに行き過ぎた対応をしてクビになってしまうなど、ちょっと荒っぽい一面あり。イタリア系らしく大家族で暮らしていて孤独ではなく、良い奴ではあるが、ギャンブル大好きで、見方によっては割とダメ人間。そして、黒人差別主義者。

というわけで、本来無教養白人で黒人嫌いのシャーリーと、プライドが高くあまり他人に気を許さない黒人のシャーリーはまったくソリが合わないんですよね。

そんな2人が音楽家&運転手という立場でともにツアーを巡るんですけども、当然最初は上手くいかない。トニーはそもそも黒人なんて好きじゃないし、逆にシャーリーは、無学で気が短くガサツなトニーをちょっと見下している感じもあるんですよ。

そんなトニーなんですけど、ツアーの最初の会場でシャーリーの音楽を初めて生で聴いて、魂が震えるんですよね。もう人種とかそういうんじゃなくてこいつはすげえって、やっぱりそこは芸術がわかるイタリア系の血なのか、それともシャーリーの圧倒的な才能なのか。

とにかく、こいつはすげえぞ気づく瞬間があるんです。

一方で、シャーリーもトニーのガサツながらも、繊細な感性や本来的に持っている心の温かさみたいなものに触れるうちに心を許していく。

……っていうようなお話です。あとはぜひ本編を。

音楽映画ってどうしても音楽に頼りがちだったりするんですけども、ピアノの音の美しさはもちろんあるんだけど、それはあくまでも主役ではなくて、本編は二人のやり取りや手紙のシーンや差別のシーンなど細かいエピソードの数々。

本当に推せる映画なんで2時間ちょっとですけどぜひ見てください。鉄板でオススメできます。
Source: TAROの競馬

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