福島県営あづま球場で思い出に残る逆転劇を見る

ちょっと忘れないうちに書いておかないと。

今週の水曜日、福島のあづま球場に野球観戦に行ってきました。今年2試合目。前回はベルーナドームで完封負け、関東のドラゴンズファンは基本的にビジターの試合を観ることになるので、3分の1くらいですね。勝つ確率。あいこだと負けのじゃんけんをさせられてるくらいの確率といえばわかりやすいか。

あるいはスーパーすっぱいガムに当たる確率とか…(古すぎてわからん例えだったらすみません、あのガムもうないのかな?)。

そんなわけで訪れた福島の球場ですが、実は以前来たことがあります。

といっても32年前のこと。5月だったと記憶してます。ヤクルト戦で土曜日。ちょうどまだ土曜日の授業がある頃で半日を終えてもう少しというところで先に抜けて野球を観に行きました。

ちょうど当時の担任の先生がクラスのみんなに、タロウはこれから野球行くらしいぞと言って、みんなにからかわれながら教室出て行ったのよく覚えています。

試合は5対4でサヨナラ負け、当時ヤクルトにいたハウエルがライトスタンドに打ち込んで試合が決まりました。

あれから32年、再びこの地で中日戦を観る日が来るとは想像していませんでした。というのも、巨人が福島で公式戦を開催するのが9年ぶりとのこと。それだけでもかなりレアですからね。

猛暑の暑い1日でしたが、天気が少し心配ななか向かいました。駐車場が思いのほか混んでいて入るのに結局1時間弱かかったでしょうか。

球場に到着したのは1回表が終わった頃、6時10分くらいでした。そして席に座るとまもなく雨、ほどなくして、強く降り出し少し中断。しばしして再開しますが、また少しすると今度は雷が鳴って再び中断。その後雨は激しくなりました。

スマホで天気予報見てもどうも回復する気配がなく、降り方も相当強かった。正直この段階で開催は厳しいかなという気がしていました。大変残念ではありましたが、天気には勝てません。まだ試合もしてないので、払い戻しもあるし、またの機会がきっとあればいいなと思いながら空模様を見ていました。でも、できれば最後まで観たい。すでにびしょ濡れです。

30分ぐらい中断した後でしょうか、拍手に包まれ、試合が再開しました。まだ雨の中でしたが、徐々にその勢いも弱まってきて、中盤から終盤にかけてはほぼ止んでいる状態。そうなると欲が出てきて、今度は最後まで観たいという気持ちが、勝ち試合を観たいという気持ちに変わってきます。つくづく人間は欲深いものです。

しかし、1対0で劣勢のまま進み、8回裏に祖父江がホームランを打たれ、2対0。現状の打線や抑えのライデル・マルティネスが出てくると考えると、9割方…というかほぼ100%負けるだろうなと思っていました。

迎えた9回表ワンアウトランナーなし。岡林がバッターボックス。

センターにキレイに打ち返しました。岡林のヒットを1本見られたのでちょっと満足。そうしたら続く辻本がまさかのまさかの言ったら失礼なんですけども三遊間をしぶとく抜いて、2塁1塁。ワイルドピッチがあって、2塁3塁になるものの、上林は三振でツーアウト2塁3塁。バッターは細川。

球場は結構盛り上がって、正直この状況まで作れただけでも心の中では満足していました。そりゃ、ホームランでも打ってくれればすごいことになるけど、そこまでの贅沢は望まない。望みたいけど、そんな上手い話はないよ。

最後まで試合を観られてこんなチャンスを迎えられて。もう十分でしょう。

ストライクボールファールと粘ってフルカウント。マルティネスのボールは正直あまり走ってなくて、チャンスはありそうだなと思って観ていたのですが、シングルヒットでも同点になるシチュエーションだったので、それで十分という気持ちでした。

7球目だったか。少し浮いたスプリットに反応した細川のバット。決して力強いスイングには見えず、それでも片手1本で放った打球がレフトの後方に上がっていきました。

これは超えるか? すると、レフトほぼ動かず。

え?

まさかまさかの逆転スリーランでした。9回裏、ヒヤヒヤしながらツーアウト満塁まで行くも、なんとか抑えてゲームセット。正直、中日にとってこんな逆転劇、年に1回2回あるかどうか。それを現地で観られたのだから、盆と正月がいっぺんに来たというかわからないですけどすごく良い思い出になりました。

3対2で中日の勝利。福島の球場、85%はジャイアンツファン。そりゃそうです。北関東と東北は巨人の地です。特に昔は。

長嶋茂雄さんの追悼イベントもあったりして、そんな意味でも思い出深い1日になりました。この日は実家へ。到着したのはそれでも24時半ぐらいだったでしょうか。その夜何度繰り返しホームランのシーンを見たことか。というか今日も観た。

良い思い出ができました。ありがとう。福島県営あづま球場。また来るかはわからないけど、日程がもし組まれるのであればまた来ます。

その日まで。今度は32年後ということはないでしょう。きっと。


Source: TAROの競馬

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