ーペリエ騎手は94年、ルメール騎手は02年から日本で騎乗していますが、その当時に比べ日本競馬はどのように変化しましたか?
ペリエ ボクが乗り始めたときは、とにかくスピード優先のアメリカンスタイルでした。テンから飛ばす競馬をしているから制御の利かない馬が多かったね。でも今は騎手ごとにいろいろなスタイルを実践して、ひとりひとりが考えて競馬をしている。そういう部分でのレベルアップはすごく感じるよ。
ー今の日本競馬は海外遠征も当たり前となり、多くのGIも勝利しています。馬のレベルアップは相当なものだと感じますが。
ペリエ ノー。馬じゃない、馬はトレーナーによって変わるんだ。ということは言い換えると、トレーナーの腕が変わってきているということ。以前とはまったく違う。
ルメール たしかに、それはすごく感じるね。一回逃げて強い勝ち方をすると、次も『逃げろ』、その次も『逃げろ』ずーっと『逃げろ』って指示を出してくる。逆に追い込んで強い勝ち方をするとずーっと『後ろから』という指示が出る。一回成功すると同じパターンにハメようとするのが本当に不思議だった。でも今はそういう疑問に直面することは少なくなりました。
ペリエ 当たり前のことだけど、レースは毎回毎回違うわけだからね。
ルメール 競馬はゲームではないし、馬もロボットじゃない。たった一回の成功がその馬にとっての正解ということはありえない。パターンを決めず、そのときの状況によって柔軟に対応する、それが人馬の成長につながるんです。
ペリエ 今は若いトレーナーがスタッフのあらゆる意見を聞いて、結果につなげている。そういうコミュニケーションはいい馬をつくるうえでとても重要なことなんだ。それが少しずつ実を結び、大きな変化を生んでいるんじゃないかな。
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Source: うまなみニュース速報
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